2018/03/29

良い商品が売れるとは限らない:eMAXIS Slim 全世界株式(三地域均等)について思う

eMAXISシリーズで知られる三菱UFJ国際投信のブロガーミーティングが開催されたそうで、その報告があがるにつれ、その内容が波紋を呼んでいるみたいですね。

特に国内株・海外先進国株・新興国株の均等配分についての主張にショックを受けた人が多いように思います。とはいえ、モダンポートフォリオ理論を少しでもかじったことのある人なら、もともとわかっていたはずのことなのですが・・・


曰く、三均等は全世界時価総額比例配分より少しリスクが高いが期待リターンは高い、時価総額比例は内外4:6よりもリスクと期待リターンの関係が悪い、三つ組み合わせた場合単純な加重平均よりもリスクが低下しシャープレシオが改善する、など。

えっ、当たり前のことしか言ってないような・・・

でも、そういうことをすっかり忘れていたこと自体、ブロガーの皆さんやその読者も認知バイアスの虜になっていたということではないでしょうか。市場ポートフォリオこそが唯一至高の存在であるだとか、日本にはあまり期待しないとか、アンチホームバイアスという暗示によって思考停止していたのかもしれません。

まあ、ある決まった思考バイアスを持つことは、つまり自分の意見を持っているということでもありますから、何もないニュートラルな状態が良いとも限りません。物事をよくしていこうと行動することすら何らかの指向性を持っているものです。

さて、反省したところで少し感想を述べようと思います。


コンセプトは良いと思います

はっきり申し上げます、eMAXIS Slim 全世界株式(3地域均等型)これはとても良いコンセプトです。

ポートフォリオに日本株や新興国株も組み入れたいが手間は増やしたくない(ファンドは一本で済ませたい、もしくは自動でメンテナンスしてほしい)といった潜在的需要に対する、三菱UFJ国際投信なりの答えということになると思います。

日本の割合が高すぎるのではという懸念に関しては、僕も以前しょんぼり調査の結果を記事にしたことがありますが、どこの国でも自国株は半分程度入れるのが良いとされていることからも、それほどおかしなことではないと思います。時価総額比例以外の評価軸があるということです。

どちらが良いか? とか、他の配分の方が良いのではないか? といった疑問が当然湧いてきますが、これに対する答えを僕は持っていません。

参考記事:英国でもオーストラリアでも、国内株と海外株は半々くらいが推奨されている

一つ言えることは、時価総額比例配分以外存在しない状態よりは選択肢が増えたということです。これがいわゆる『バランスファンド』の枠ではなく『全世界株式』の枠で出て、どうやら運用手数料もその水準に追従してゆくようですから、これはとても良い商品であると言えるでしょう。


でも売れないと思います

そう、良い商品だからといって売れるとは限らないのです。理由は三つあります。

・均等配分が本当に良いのかわからない。もっと良い配分があるのでは?という疑念
・たぶんブロガー以外にはこういう説明はしないんだろうなあ
・出るのが遅すぎた

以上の理由から、良い商品ではあるが非常にニッチな層にしかアピールできないのではないかと思っています。

良い商品であっても、売れなければ継続できないかもしれません。またベビーファンドの規模が小さいせいで不利を被ることもあることは、投信マニアのかたならご存知のことでしょう。

僕もこの商品にはそれなりに魅力を感じるものがあるのですが、売れない懸念を払拭できないので、様子見という名の消極的対応をしようと思っています。


おまけ:僕が考える万人にとって最適な投信の要素とは

はっきり言いましてリスク/リターンの評価は常に変動しますからあまりあてにはできません。どの組み合わせが最適かは僕には判断がつきません。複数の評価軸がありますから。

では誰にとっても最適と言える、普遍的な要素とは何かと考えてみましたが、

一本だけ持ってあとはキャッシュとのバランスを取るだけで完成すること

ということになるのではないかと思います。資産形成の手間が最小になる方法こそが誰にとっても最適だと思います。

あとは、コストが低いことくらいかな。コストについても、今まであまり明るみに出ていなかった部分についての言及があったようですね。詳しくは他の方のブログを読んでみてくださいね。
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