2017/12/15

マザーファンドの信託財産留保額と、ちょっと納得いかない話

信託財産留保額についてはご存知でしょうか?

どういうものかの説明は僕がするよりも偉大な先人にお任せしたいところですが→ここがわかりやすいです

今日はこれに関する少しマニアックなお話をします。

立場の違いによる不公平感というテーマなので問題があるとかいうお話ではありませんから、あまりまじめに受け取らないでくださいね。


最近のインデックスファンドではあまり見かけなくなりましたが、(主に解約時に)ファンドの売買に関わる費用の負担を名目に、解約(追加設定)額から一定の割合をファンドの財産に組み入れる仕組みのことです。

実質的には早期解約に対するペナルティとして使われていることも多いと思います。


一般的な例

おおざっぱに流れを説明するとこんな感じです。

ファンドに解約時信託財産留保額(0.1%)がある場合
  1. 投資家がファンドを解約する
  2. 解約額から0.1%を抜き取ってファンドの財産に加える
  3. 増えた財産は保有者が均等に受け取る(基準価額:1万口あたりの純資産額がわずかに上がる)
  4. 投資家に渡る金額は解約額の99.9%
  5. 解約に掛かるコストは解約する人が負担する。保有したままの人は負担せずに済む(儲かる場合もある)

購入時にかかる信託財産留保額も基本的には同じで、ファンドを購入した時に規定の割合が抜き取られてファンドの資産に加えられ、保有者全員に満遍なく分けられます。購入者の手に渡る金額はその分減ります。

まあ納得の流れですよね。

余談になりますが、Aさんは解約を指示したけれど、他の大勢の人が追加購入をしたためにファンド全体としては純増になった場合、ファンドは財産を売却せずむしろ買い足しますが、それでもAさんには信託財産留保額がかかります。

ということは純資産が増えている限りは、持ち続けている人は丸儲けということになります。長期保有には留保額があったほうが有利ということですね。


マザーファンドの信託財産留保額

ファミリーファンド方式(→解説:大和投信)のファンドの場合、われわれ一般投資家が直接買えるベビーファンドには信託財産留保額が無くても、マザーファンドの方に設定されていることがあります。

さっき軽く調べた限りでは、eMAXISシリーズの三菱UFJ国際投信には解約時、三井住友アセットマネジメントには設定時と解約時に信託財産留保額が設定されています。他にもあるかもしれませんが、たわらシリーズのアセットマネジメントOneにはありませんでした。

具体的にどのマザーファンドに設定されているかはファンドの目論見書に書いてありますので興味のある方は調べてみてくださいね。
(8資産均等バランスなどだとまとめて調べられるのでおすすめ。留保額で検索)

マザーファンドの場合、ベビーファンドが実質的なその中身であるマザーファンド受益証券を解約(追加設定)した時に発生します。

ファンドと投資家の関係がもう一段あって、それがそっくりそのままマザーファンドとベビーファンドに置き換わっているんですが、ついてこれてますか?

これはマザーファンドが、複数のベビーファンドによって共有されているために、ベビーファンドAがマザーを解約/設定したことによる費用を、ベビーファンドB、C、D…が被らなくてもいいようになっているわけです。


ベビーファンド単位で負担することになる

これだけ聞くと納得ですが、ベビーファンドに信託財産留保額がない場合にはなぜかベビーファンドの保有者が留保分を連帯して負担する形になっています。

大口の保有者が大量に解約した場合、いわれのないコストをファンド全体で支払うことになります。

なんだか納得いかないですよね


バランスファンドはしょっちゅう支払うことになる

バランスファンドは複数のマザーファンドを保有して、増えすぎた分を解約して別のものに買い替えたりしています。

純増が続いていて、買い増しのみでバランスを取り続けられる場合はいいのですが、ファンドの規模が大きくなってくると、純資産額に対する流入の割合が小さくなってきますから、常にノーセルリバランスともいかなくなってきてどうしても解約が必要になってきます。

そう、バランスファンドは保有者が誰も解約してなくても、マザーファンドの解約時信託財産留保額を支払う可能性があるんです。

そうすると、解約のたびにちょこちょことマザーファンドに抜き取られていき、マザーファンドを共有する他のファンドを喜ばせるという状態に(^_^;)

保有しているだけで、ファンドが勝手に留保額を支払い続けるというのはなかなかショッキングな現象ですね。


特に矛盾はないんですよ

とはいえこれらは立場が違うとお得な話ですし、単品のファンドを組み合わせても、同じことが言えるわけで何も矛盾はないのです。

別にバランスファンドが不利なわけでも、マザーファンドに留保額があるのがおかしいわけでもありませんが、やっぱり気になりますよね。なりませんか? どうでもいいか。

しかしこうやってマザーファンド単位やベビーファンド単位、あるいは個人単位での負担を考えると、やはりマザー&ベビーファンドの純資産は大きい方が個人の負担が減りますから、ベビーファンドも純資産の大きいファンドを買ったほうが良いだろうということが言えそうです。

eMAXIS Slim先進国株と、たわら先進国のどちらを選ぶかということにもつながってくる話です。

12月15日時点での純資産額は、eMAXIS Slimが26.1億円、たわらが178.45億円となっています。

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