2018/08/17

ポートフォリオを他人に丸投げすることへの懸念

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GPIFの資産配分に追従するバランスファンドなる商品が現れました。

よく言えば「面白い」「意欲的」、悪く言えば「キワモノ」「無責任」の個性派商品です。

あったらいいなと冗談で言うことはあっても、実際に出てしまうとなんとなくばつの悪い感じになってしまいますが、案外好意的に受け止められているみたいですね。(実際に買うかどうかは別としてということのようですが)

よく考えたらすごいです。資産運用会社が、他人の決めたものを丸パクリして採用するのがコンセプトの商品(悪く言えば)を出すということです。発想はユニークですね。コロンブスの卵的です。

このような商品を待ち望んでいた人がいたとしても不思議ではありません。投資家、運用会社ともに他人が決めたことに追従するだけですから、すべての責任をGPIFに押し付けることが可能ですからね。

個人的にはこのような商品があっても良いと思います。独自性(?)で勝負すれば今まで引っかからなかった人のニーズにマッチする可能性がありますからね。

まあそれはともかくとして、好意的な理由がどうやら「GPIFなら間違いのない選択をしてくれるだろう」「年金と同じならいいだろう」「今の配分がちょうど良い感じだから」というような期待があるようなのですが、僕としてはまさにそこが心配で他人にも勧められないなと感じています。


今の配分だけ見ていないだろうか?

GPIFの現在の基本ポートフォリオは国内株式25%、海外株式25%、国内債券35%、海外債券15%となっています。株式50%ということで、セゾングローバルバランスや世界経済インデックスファンドなどでも採用されている配分と同じく、中庸といった感じが気持ちいいですね。(投資家的な感想として)

株価の調子が良かったこともあり、GPIFはうまくやった、運用がうまいというような評価が急速に高まってきたような気がしますが、ちょっと待ってください。10年前のポートフォリオを見ると債券は75%もあったんですよ。

今後も状況に応じて変えることになっています。やっぱり利回りが足りないといってもっと株式重視になる可能性もあります。危険だからやめようとか、達成できそうだから安全重視にしますといって債券重視に戻る可能性もあります。

GPIFの運用はダイナミックアロケーションファンドにといっても良いでしょう。事実上のアクティブファンドです。おそらく、つみたてNISAの対象商品にはならないでしょう。

今の配分がちょうど良いと感じるなら、そこから変化しないポートフォリオを自分で組成するか、少しバランスは異なるもののニッセイ・インデックスバランスのような4資産均等のバランスファンドにした方が、途中で変わったりしない分、安心です。


GPIFは年金のことしか考えていない

GPIFの使命は年金積立金の管理運用です。労働人口減や長寿化などにより将来的に年金積立金が赤字になることを念頭において、年金財政や年金制度の改革なども考慮に入れて運用の方針が決定されています。

年金政策は人間の寿命よりも長い期間の運用を視野に入れて決定されているはずです。根本的に一人の人間の資産運用とは違う尺度でものを考えているはずです。

年金の運用としてはその時点でベストな選択をしたとしても、年齢や収入、家族構成、生活レベル、リスク選好度、資産運用の目的などがそれぞれ全く違う個人投資家にピッタリ合う運用をしてくれるとは限りません。

そこが、ロボアドのような個人対象の運用サービスとは根本的に違うところです。


年金政策は政府の方針によって変わる可能性がある

これが真のリスクではないかと思うのですが、年金政策は政治問題化しやすいということですね。年金の運用はその性格上、政府の年金政策に大きな影響を受けます。

場合によっては今後の方針が棚上げになったり、いきなり方向転換するようなこともないとは限りません。景気が悪くなると株式を増やした運用の責任を問われたり、経済政策の失敗を責める声が強くなって政権交代の可能性も高まると思います。

そのような不安定な立場の運用期間の方針に、年金以外の個人の資産運用も預けてしまって良いかどうかはしっかり自問しておくべきだと思います。


自分のお金のことですから、自分の意思で決めてください

とはいえ、資産運用はその人それぞれの考えに基づき行うものです。有り体に言えば自己責任です。あんなものはやめておけと口を出すつもりもありません。

最初の方に「すべての責任をGPIFに押し付けることができる」と書きましたが、実際にはそんなことはなく、GPIFの方針についていくと決定したのは本人の明確な意思によるものです。自身の決定には自身の責任においてその結果を受け入れる覚悟が必要です。

よく考えて自らの意思で決定しましょう。
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