2018/07/07

インカム投資とキャピタル投資の利点と欠点

インデックス投資家の中でも、分配金のある商品を使うか、それとも分配金を出さずに内部で再投資してキャピタルゲインに変換してしまう商品を使うかは意見の分かれるところのようです。

もちろん理論上は分配金を出さない方が良いというのは確定的なのですが、そういう話だけではなく、それぞれ良い面悪い面があってどの点を重視するかによって、各々が判断することなのではないかと思います。

資産運用には人それぞれ事情があって感情にも多少影響されるものですから、結果的に続けられたということが最大の効果でありその人にとっては正解だったと言えるでしょう。

ここではインカム投資・キャピタル投資と大きく二つに分けて、それぞれのメリット・デメリットを紹介してみようと思います。


言葉の定義

値上がり益よりもインカム、つまり現金収入を(比較的)重視する投資のことを『インカム投資』と定義させていただきます。最終的にはインカムのみで十分な収入を得られることが目的になります。それまでは受け取った現金を再投資してインカム源(口数)を増やしていくことになるでしょう。

これに対して値上がり益を重視する投資のことを『キャピタル投資』と定義します。止むを得ず出てしまう配当金などは全て再投資して、基本的には評価額が増えることを目指します。こちらの場合再投資の目的は口数というよりは資産額の増加ということになると思います。

実際にはどんな資産でも値上がりが期待できますし、値上がり益が目的の資産からも配当が出ますのでどちらもハイブリッドと言えるのですが、そこは雰囲気で察してください。


インカム投資の利点

1.安心できる

株価が下がっていても、それなりに収入を手にすることができます。例えば退職してメインの収入源がない時でも不労所得が支えてくれるという安心感があります。目的は継続的な収入ですから、言い換えれば収入源の資産価値の上下は気にする必要がないということです。

個別株のようなものだと収入源そのものが消滅する危険がありますが、ETFだとその心配はないということで心穏やかに過ごすことができるのではないかと思います。

ブログなど拝見すると、インカム投資家のみなさんも年間配当収入がいくらだったかを重視されているように思います。

2.ある程度計算ができる

多少の変動はあれど、株価の上下ほど大きな変動にはならないので、毎年これくらいは収入があるだろう…という計算がしやすくなります。株価の予想をするよりはるかに確実性が高いです。

3.自分で売却しなくてもいい

キャピタル投資ですと、自分で売却の指示を出さない限り収入を得ることはできませんが、インカム投資ですと投資対象が自ら判断してお金を払い出してくれるため手間いらすです。

売却というのは案外ストレスを感じる行為で、勇気がいりますし、株価がぐんぐん下がっている時に売却の指示を出さなくても、投資対象が得た利益の分だけ受け取ることができるというのはいいですね。


インカム投資の欠点

1.受け取るたびに税金がかかる

これは税制上仕方のないことです。長期にわたる運用では税の繰り延べができるほうが有利なのは事実です。

2.再投資が面倒

現金で受け取るということは、再投資の際はそれをまた自分で再投資しないといけません。自動的に再投資できる仕組みがあると、格段に便利になると思います。ETFにはありませんが、従来の分配型のミューチュアルファンドなら一応可能です(ただしコストが高いものばかり)

3.究極的には、コントロールができない

インカムが多すぎても、少なすぎても、自分でコントロールすることはできません。多すぎる分にはたくさん使えばいいし余ったら残しとけばいいだけですが、足りない分は資産を売却するか、我慢して耐えるしかありません。


キャピタル投資の利点

1.トータルの収支を数字で把握できる

「株価は下がってるけど配当の累積を考慮したら全体としてはプラスになっている」というようなことを計算する必要がなく、今いくらの価値があるのか数字で表示されるのでわかりやすいという利点があります。「トータルで損失になっているから、今売ったら損だ」ということも、一目でわかります。

まるで預金通帳のように、自分の持っている資産の価値がわかるのはシンプルで良いと思います。

(楽天証券のように、全てのトータル損益を後から確認できるサービスを提供している証券会社もありますのでETFや個別株でも配当込みの収支がわかることもあります)

2.再投資に関わる不利益がない

分配金を出さずに内部留保し、自動的に再投資してくれる商品が多数出ていますので、これを利用することで再投資の手間を省くことができます。また税制面でも有利です。

3.必要な時に、必要なだけ現金化できる

過不足なく必要なだけ、金額を基準に解約することができます。5万円だけ解約してこれでやりくりするというような方法も取れますので、自由度が高いと言えるでしょう。

また解約の際、それが配当金から出たものなのか、資産そのものを売却した分なのかを気にする必要がありません。現金化の際の処理が単純であるのは利点と言えます。


キャピタル投資の欠点

1.解約には強い意志が必要

インカム投資の利点でも述べましたが、投信の解約は大変苦痛を伴うものです。特にトータルでマイナスになっている時や、景気が急速に下降している時に売却するとなると、冷静な判断ができなくなるかもしれません。

今のうちから心の準備をしておくべきかもしれません。案外インデックス投資って意志の力が必要だと気付かされます。もしくは株価が下がっている時は売却しなくても済むくらいの潤沢な現金を持つべきかもしれません。

2.一時的な損失が目につきやすい

株価が大きく下がると、投信の損益が赤字で表示されたりして、トータルでマイナスであることが強調されてしまいます。たとえば大きく下がって、2年後に元の基準価額に戻ったとすると、この2年間何もしなかったのと同じだといった錯覚に陥ってしまいがちです。

キャピタル投資ではこのような、一時的な資産額の増減に一喜一憂しない強い意志が要求されます。もしくは全く見てないけどまあよろしくやってくれているだろう…といったズボラさが必要です。


まとめ

いかがでしょう? こうやって考えてみると案外インカム重視の投資も悪くないかもしれませんね。キャピタル投資には心のざわつきを抑える精神修行が必要という結論が出そうになったのはさすがにちょっと笑ってしまいました。

個人的には投資できる額が少ないこともあり、また極度の面倒臭がりのために、自動という点を重視してキャピタル投資を採用しています。十分な高収入がある方ならまた結論も変わってくるかもしれませんし、リタイアが近づいてくるとインカム派に鞍替えするという可能性もありますね。

頭が悪いのであまりアカデミックな話はできませんが、こういった心の持ちようといった視点からの記事もありなのではないかと思い執筆しました。
関連記事

応援よろしくお願いいたします。こちらから他の方のブログも見ることができます
にほんブログ村 株ブログ インデックス投資へ にほんブログ村 株ブログ 積立投資へ

コメント

非公開コメント