2018/06/27

人は知らず知らず、都合の良いシナリオを思い描いているものですね。

前回の記事中にこんなことを書きました。

非常にケチくさいことを言うと、資産形成初期はできる限り株式に割り振って、引退が近づくにつれ徐々にその割合を減らしていくというのがパフォーマンス面での効率が良いということになるのですが、そう都合よく相場が正規分布的に動くとも限らず、その行動が裏目にでる場合もありますので、あるいは最初から比率固定のバランス型に任せてしまうのもありかもしれません。

そう、これを書いている時にハッと気づいたのです。

こんな偉そうなことを書いておきながら、今の自分の資産配分はほぼ100%が株式です。やはり、どこか都合よくことが運ぶことを期待してしまっているのです。

まだ資産額小さいから下落の金額も少ないことだしなるべく増えるペースを稼ぎたいだとか、確率的にはそうなる可能性が高いからだとか理由はあるのですが、それを合理的と呼ぶか、ご都合主義と呼ぶかはなかなか難しいところです。


「合理的」「ご都合主義」は見る角度次第

かつて積立王子こと中野晴啓さんはこちらの記事でターゲットイヤーファンドはお勧めできないと述べました。理由は以下の通りです。

でも、このしくみには決定的な欠点があります。たとえば2013年に、38歳でターゲットイヤーファンドを購入した人は、2035年には60歳ですから、その時点ではかなりリスク性資産の組入比率は下がっています。
そのとき、2013年春のように世界的に株価が大きく上昇したとしたら、どうなるでしょうか。そう、すでにリスク性資産の組入比率が大幅に引き下げられているので、せっかくの株高も運用成績の向上に反映されないのです。
これは、あまりにも融通が効かなさすぎるとしか言いようがありません。
(中略)
資産は多ければ多いほどいいし、余ってしまうくらいふえてしまったら、子や孫に残せばいいのです。自分の世代で完結せずに子孫の代までを視野に入れて運用を続ければ、大きな株式のうねりに伴う、大きな果実を手にすることができるのです。

うーんどうでしょう? 確かにそのような一面もあるなという感じです。ある面からは「合理的である」ともとれるでしょう。

しかし、それを言ったら大きく下落した時も同じことが言えるわけで、これは株価が上がった時のことだけを重視した非常に「ご都合主義」的な物言いとも思えます。

他にもツッコミどころはあります。ターゲットイヤーファンドは必ずしも最終的にリスクがほぼゼロになるように設計されているわけではないとか、余っても残す相手がいない人もいるとか、そこまでリスクを許容できる人はあまりいないとか、ターゲットイヤーファンドが自動的にやってくれることを、バランスファンド+安全資産で手動でやるだけなのでは? とか。

というわけで、この積立王子のセールストークを読んで「な、なるほどぉ!」と思ってしまう人は、読んでいる間に都合の良いシナリオを自分で勝手に作り上げてしまっています。王子のいう通りその時大きく儲かるか、それとも損するかは、その時になってみないとわかりません。

行動経済学では、利益よりも損失の方を大きく評価しがちということですが、逆に儲かることばかり期待しているのは能天気と言います。どちらも同程度に評価すべきなのでしょう。大切なのは、増えていることもあればマイナスになっていることもあり得るということをちゃんと覚えておく、ということかと。

個人的なことを申し上げますと、60歳やそこらの時点で増えてるか減ってるかなんてことは、まだまだ先も長いことだしそこを例に取られてもなという感じですけど……60歳やそこらでほぼ無リスクにするのは少々もったいない気もしますね。

この件に関しては批判的なニュアンスを出していますが、言っていることは中野氏とあまり変わりませんね。やっぱり視点をどこに置くか次第だなという思いが強いです。


ニュートラルに考えて、なおかつそこにも都合の良い期待が入ることを考慮する

なんか難しそうな見出しですが、要するにニュートラルに考えたつもりでもバイアスはかかっているものなので、
  • 自分で決めたことに責任を持とう
  • 決めた以上は期待に沿わなくても諦めよう
  • 期待に沿わなくても諦めがつく程度にしておこう
というような教科書的な標語でまとめてお開きにしようと思います。

どうしても諦めがつかないなら、最初からどっちに転んでも大きな損はしない選択がいいと思いますよd(^_^o)

株式が半分でも、案外増えていくものです。一番効率の良いものと比べるのはよくないですね
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